保護すべき貴重な場所と見なされています。
三番瀬海浜公園から浦安市を望む
私はこの海から、色々勉強させてもらいました。湾岸地帯の工場や倉庫群を通り抜けた先に広がる干潟とその自然。人間の営為と自然とが接する境界線。そんな場所が東京湾の最奥部にあるとは知りませんでした。実際に歩いて見てみないとわからないものですね。
初めて行ったのは94年でしょうか。私はすっかりバードウォッチングにのめり込みました。双眼鏡と図鑑を持ってかよったものです。水鳥たちの様々な形態の嘴や、捕食のスタイルの違い。鳴き声。群れになって飛行する際の複雑なフォーメーション。渡りの季節、ああまた会えたという感じ。潮の満ち引きで変わる干潟の表情。水の時間。
干潟での体験から私は初めてソロダンスをつくりました。「水と羽」です。白い模造紙を干潟と見立てて、その紙とどうか関わるか?ということを振付の軸としました。今思い返すと、かなり自分の心象スケッチに依存しすぎた感がありますが、初めてのソロということで生々しく覚えています。また挑戦したいと思っています。
三番瀬の水鳥たち。
そんな思い入れのある三番瀬ですが、豊かな自然といっても、他の水域と比べてということで、手放しで楽観視していれば状況は悪くなるでしょう。最近では河川より東京湾に流れ込む放射性物質の堆積などが懸念されています。また陸地の公園も液状化現象や地盤沈下があったようで立ち入り禁止区域が多くありました。陸地の人間の世界と柔らかい干潟の自然の対立を見るような感じがしました。
集められた漂着物
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